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関節痛(変形性膝関節症)の運動療法

関節痛(変形性膝関節症)の薬物療法

変形性膝関節症の薬物療法のおもな薬として

  • 非ステロド抗炎症薬の湿布や塗り薬、飲み薬 座剤
  • ヒアルロン酸やステロイド薬の関節内注射

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非ステロド抗炎症薬

非ステロド抗炎症薬は、炎症を抑え痛みをやわらげ、熱を鎮める作用があります。それぞれの患者さんの体質・体調などを考えて、剤形を選んでください。

湿布薬や塗り薬は、直接膝から成分が吸収されますので、利用効率が良いです。ただ貼ったり塗った部分が、かぶれる場合がありますので注意してください。

飲み薬は手軽さ、扱いやすさがありますが、副作用として胃腸障害があります。胃薬を併用したり食後に服用することで、副作用を防ぐことができます。

最近では、非ステロド抗炎症薬の一種のシクロオキシゲナーゼ(COX)2選択阻害薬は、副作用がおりにくいので、多く用いられています。シクロオキシゲナーゼ(COX)2選択阻害薬にはエトドラクやメロキシカムなどがあります。

座剤は腸から急速の成分が吸収されますので、即効性に優れていますが、扱いに慣れていないのが、欠点です。

ヒアルロン酸の関節内注射

炎症が激しく、関節内に水がたまり腫れがひどい場合は、関節に直接薬を注入します。

関節の中のヒアルロン酸という液体は、膝の動きを滑らかにして、膝にかかる衝撃をやわらげたり、関節内の栄養補給などの働きをします。ヒアルロン酸は、関節の軟骨や半月板にも多く含まれています。しかし加齢とともに減少して、変形性膝関節症では、本来ぬるぬるのはずの関節液がさらさらの状態になります。

このため直接ヒアルロン酸を関節に注入して、関節の動きや軟骨を修復改善させます。この他ヒアルロン酸

には、軟骨を保護する働きと、関節の炎症を抑制する作用があります。特に膝に水がたまっている患者に、効果があります。週に1回、計5回が原則です。

注意)ヒアルロン酸のサプリメントや化粧品がありますが、ヒアルロン酸は分子構造が大きいため、腸や皮膚で吸収されませんので、飲んだり塗ったりしても効果はありません。ヒアルロン酸が効果を発揮するのは、注射のみですので注意してください。

ステロイド薬の関節内注射

ステロイド薬の効果は大変大きく、ヒアルロン酸よりも改善効果が高いと、いわれています。しかし改善は一時的なもので、変形性膝関節症そのものを治療するもではありません。また副作用として、回数を重ねると軟骨の破壊を招きます。

ステロイド薬の関節内注射は、症状が重く日常生活に大きな支障があるときなどの、特別な場合に限って使用した方がいいです。

これらの薬物治療にたよっては、変形性膝関節症の進行を食い止めることはできません。あくまで運動療法の補助的な治療と考えてください。

変形性膝関節症の進行を抑える薬の開発

現在の薬物治療では、先ほど述べたとおり、変形性膝関節症の進行を食い止めることはできませんが、最近欧米などで進行を抑制する薬が開発され、治験(臨床試験)が行われています。

変形性膝関節症は関節軟骨がすり減り、破壊されて起こります。軟骨破壊に関係するのは、酵素マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)で、炎症が起きている関節内では、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)が正常よりも、活性化しています。

そこでマトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)の働きを阻害する、MMP阻害薬や抗菌薬のドキシサイクリンが、変形性膝関節症の進行を抑えると考えられています。

現在これらの薬は、治験(臨床試験)が行われていて、使用できるのは、まだ先といえますが、大きな期待が寄せられています。


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