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精力減退

精力減退の最新治療法

勃起不全(ED)治療薬「レビトラ錠」と「シアリス錠」

勃起不全(ED)とは

勃起不全(ED)とは陰茎が十分に勃起しないため、性行為が満足に行なえない状態です。

身体的な原因としては、先天性・後天性の陰茎の形体異常、男性ホルモンの不足による発育異常、脳・脊髄 の病気による勃起不全などがあります。糖尿病が十分に治療されずに数年以上経過したり、重症になると勃 起不全になることがしばしばあります。

しかしながら、勃起不全を訴える人の多くは、身体の病気は見つからず、いわゆる心因性であることが多 いようです。特に新婚の場合は、精神的な原因によって不能になることが多く、過労、心配、早漏による自 信喪失なども原因となります。

勃起不全(ED)治療薬「レビトラ錠」

レビトラは極めて有効なPDE5(ホスホジエステラーゼタイプ5)阻害剤です。PDE5は主に陰茎組 織に見られる酵素で、勃起の発現・維持に大事な生体内伝達物質サイクリックGMP(cGMP)を分解し ます。

レビトラは、このPDE5を阻害することでcGMPの分解を抑え、勃起反応を強化・延長させます。レ ビトラは、PDE5に対する優れた選択性と強い阻害活性をもち、国内外のさまざまな臨床試験で幅広いE D患者層に対して優れた有効性および安全性が確認されています。

レビトラは、勃起不全を改善するため、性行為を開始する前に服用する医療用医薬品で医師の処方箋が必 要です。心筋梗塞や狭心症の治療のためによく使われる、硝酸剤を服用中の患者などには使用は禁止されて います。

勃起不全(ED)治療薬「シアリス錠」

男性の勃起不全(ED)治療薬「シアリス錠」(一般名タダラフィル)は服用後36時間、効果が持続します 。

陰茎(男性器)は、性的刺激による興奮で平滑筋が緩み海綿体内に血流が流入することで勃起します。こ の勃起を妨げるのがPDE5(ホスホジエステラーゼタイプ5)という酵素ですが、シアリスはPDE5の 働きを阻害して勃起を維持させます。国内で先行販売されている「バイアグラ」や「レビドラ」も同様の作 用機序を持ちPDE55阻害剤と呼ばれています。

ただしシアリスは、効果持続時間の長さのほか、性的刺激があった時のみに勃起機能の改善効果を示し、 食事摂取の有無にかかわらず服用できます。副作用として頭痛や消化不良、ほてりなどが報告されています 。

関係医療機関 浜松町第一クリニック

スイカ(シトルリン)に性的不能治療薬「バイアグラ」に似た効果

スイカに含まれる「シトルリン」

夏の味覚スイカに、性的不能治療薬「バイアグラ」に似た効果のある成分が含まれていると、米テキサスA&M大学の野菜果物改良研究所が発表しました。

同研究所よると、スイカに含まれる「シトルリン」が体内で酵素の働きによってアミノ酸の一種である「アルギニン」になり、バイアグラを服用したときと同様、血管拡張、血流量の増加などを促す効果があるということです。

同研究所のビム・パティル教授は「スイカはバイアグラと異なり、特定の器官に効果を生むことはないかもしれないが、すばらしい点は副作用が全くないことだ」と説明しています。

同教授は「スイカは研究すればするほど、人間の体力を増進させる驚くべき効用があることが分かる」とも話しており、今後、新たな研究が進むことが期待されています。

アルギニンの効果効能

アルギニンはアミノ酸の1種です、肝臓で他のアミノ酸がモデルチェンジすることで作られるので、必須アミノ酸ではありませんが重要な働きをします。

アルギニンは血管を拡張して血管をうるめて、動脈を軟らかくするので、血流が増えます。このアルギニンの効果が勃起不全(ED)の治療に役立つと思ったイスラエルの学者が1999年に、アルギニンによる勃起不全(ED)の治験を行ないました。その結果アルギニンに、勃起不全(ED)を改善する効果があることが、立証されました。

この他アルギニンはこの血管を拡張して血管をうるめる効果があるため、高血圧や狭心症、心筋梗塞の治療にも使用されています。

アルギニンのその他の効果効能

アルギニンによるアンモニアの無毒化は重要で、これが出来ないと生命が危険になります。タンパク質を代謝すると最終的に残るのは、アンモニアです。このアンモニアは細胞にはかなりの毒物なのです。しかもアンモニアは血液を介して脳に入り、脳内の神経細胞に致命的なダメージを与えるのです。アルギニンはこのアンモニアを毒性の少ない尿素に変換して、そして尿と一緒に排泄させる働きがあります。

アルギニンを静脈注射すると、成長ホルモンが放出されます。この成長ホルモンは子供を背を伸ばすホルモンですが、成長ホルモンが放出されれば、ケガや傷の修復が促進されます。このためアルギニン摂取することで、ケガや傷の修復が早くなることが期待できるのです。ただしこの場合、アルギニンの経口摂取は無効で、静脈注射の場合のみ有効ですので注意してください。

アルギニンは胸にある胸腺を刺激して、白血球を増産させるので免疫力が強化させます。これを「アルギニン効果」と呼び、細菌よる感染症やインフルエンザなどから身を守ってくれます。

関連サイト サプリメント事典 アルギニン(兄弟サイト)

「男性ホルモン」の低下による男性更年期障害「LOH症候群」

LOH症候群の症状

40歳を過ぎてから「なぜだかわからないけど、元気が出ない」、「会社に行っても、やる気がでない」 などの症状に悩んでいる方、もしかするとそれは男性更年期障害のLOH症候群かもしれません。

男性更年期障害のLOH症候群とは、男性ホルモンの低下に伴う諸症状からなる症候群です。LOH症候 群(Late-onset hypogonadism )は正式には「加齢性性腺機能低下症候群」と呼ばれています。

40代以降の男性に多く見られるLOH症候群は、実に多様な症状が起こります。

1.精神 心理症状

抗うつ 苛立ち 不安 神経過敏 意気消沈 疲労感

2.身体症状

筋力の低下 発汗 ほてり めまい 不眠 記憶や集中力低下 骨粗しょう症

3.性機能症状 

精力減退 勃起障害(ED)

LOH症候群の症状を鑑別するのに、よく使われるのが、ハイネマンの質問票です。各症状について、ど れだけ当てはまるか、5段階で点数をつけます。合計点数が50点以上の場合は、LOH症候群の疑いがあ りますので、一度専門医に相談することをおすすめします。

ハイネマンの質問票

1. 総合的に調子が思わしくない。

2. 関節や筋肉の痛み

3. ひどい発汗

4. 睡眠の悩み

5. よく眠くなる。しばしば疲れを感じる。

6. イライラする

7. 神経質になった

8. 不安感

9. 体の疲労や行動力の減退

10.筋力の低下

11.憂うつな気分

12.絶頂期は過ぎた」と感じる

13.力尽きた、どん底にいると感じる

14.ヒゲの伸びが遅くなった

15.性的能力の衰え

16.早朝勃起の回数の減少

17.性欲の低下

ない=1点、軽い=2点、中程度=3点、重い=4点、非常に重い=5点

診断基準

17点~26点=なし

27点~36点=軽度の疑い

37点~49点=中度の疑い

50点以上  =重度の疑い

LOH症候群の治療を専門としているのは、泌尿器科や男性更年期外来などが中心となります。(すべて の泌尿器科で対応しているわけではないので、事前に調べてから受診されることをおすすめします。)

LOH症候群の原因

LOH症候群の原因は「男性ホルモン」の低下です。男性ホルモンの代表は、主に精巣で作れられるテス トステロンです。

テストステロンは、男性の体の中で様々な働きをしていることがわかってきました。

テストステロンの主な働きは性機能や筋肉の維持ですが、その他に脂肪蓄積抑制、認知機能、血管機能、 骨の形成などがあります。

テストステロンが低下すると、内臓脂肪がたまります。また脳の認知機能をつかさどる海馬の神経シナプ スの数が減少します。これにより、認知力やストレス耐性が低下して、抑うつ症状を引き起こすと考えられ ています。

このように、加齢に伴ってテストステロンが減少すると、筋力低下、性機能低下、認知機能低下、抑うつ 、内臓脂肪の増加などの症状が起こると考えられているのです。

男性ホルモン低下の原因

男性ホルモンは、30歳頃をピークに徐々に減少します。人によりその量や減少の程度には、大きな個人 差があります。

男性ホルモン減少の原因については、「加齢」による多様な体の変化が考えられています。また「加齢」 以外の要因として考えられているものに、「ストレス」があります。40代から60歳代にかけては、男性 の社会的責任とストレスが公私共々高まる時期です。

強いストレスが加わると、体には「ストレスホルモン」が分泌されます。ストレスホルモンも男性ホルモ ンも、その分泌の命令を出すのは、脳です。

このストレスホルモン分泌の命令を出すとき、脳の中では、男性ホルモンの分泌が抑制されることがわか っています。

また、男性ホルモンが減少すると、脳のストレス耐性が低下すると考えられているため、ストレス→男性 ホルモン低下→ストレス耐性の低下→ストレス→男性ホルモンの低下という悪循環が起こってしまう恐れが あります。

こうしてLOH症候群となって引き起こされるうつ症状は、うつ病の治療だけでは治らず、LOH症候群 の治療が重要と考えられます。

LOH症候群の最新治療

治療法には漢方療法などもがありますが、主な治療は男性ホルモン補充療法です。

LOH症候群および徴候を有する40歳以上の男性で、血液中の遊離型テストステロンが低下している場 合、男性ホルモン補充療法が受けられます。

前立腺がんのある方や多血症の方などでは、ホルモン補充療法の対象からは除外されます。そのほか、ホ ルモン補充に伴う副作用が起こることも考えられますので、必ず専門医の判断のもとで行ってください。

LOH症候群の予防方法

1.適当な運動で、血液中のテストステロン量を増やす

ゆっくりスクワットをしたり、いすに座ってひざを胸に近づけたりと、毎日テレビを見ながらできる程度 の

運動を3か月続けることで、効果が見られます。

2.脳で作るテストステロン

主に精巣で作られるテストステロンですが、最新の研究で、脳の中で合成されることがわかりました。テ ストステロンは、脳の中で認知機能に関わる重要な働きをしていると考えられています。

活発に脳を使うことで、脳のテストステロン合成を高められれば、認知力低下の予防やストレス耐性の維 持が期待できると専門家は考えています。

3.たまねぎでテストステロンを増やす

たまねぎに含まれる含硫アミノ酸が、テストステロンの合成を誘導すると考えられています。

マウスに4か月間、たまねぎのエキスを与え続けたところ、血液中のテストステロン量が約2倍にアップ するという研究報告があります。

たまねぎの中には、切って時間がたつと、含硫アミノ酸を分解してしまう酵素があります。その酵素は熱 に弱いため、切ってすぐ加熱すれば、含硫アミノ酸の分解は最小限に抑えられます。テストステロンを増や す食べ方のポイントは、「切ってすぐ加熱すること」です。

そのほか、テストステロンの減少を防ぐには、ストレスをなるべくためない生活を送ること、睡眠を十分 とることが重要です。1日7時間以上眠ると、男性ホルモンの低下を抑えることが出来るとされています。

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