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糖尿病の膵島(すいとう)移植

糖尿病の膵島(すいとう)移植

Ⅰ型糖尿病患者が対象の膵島(すいとう)移植

重い糖尿病患者に、臓器提供者から心肺停止後の採取した膵島を移植するのが「膵島(すいとう)移植」です。糖尿病の根治が期待でき、臓器そのものを移植する膵臓移植に比べ、手術が簡単にすむなどの利点があります。

インスリンは膵臓の膵島(ランゲルハンス島)と呼ばれる細胞の塊の中にある、β細胞で作られます。15歳以下の小児期に発病しやすいⅠ型糖尿病では、この細胞が徐々に破壊されて、インスリンが分泌されなくなるため、インスリンの注射が必要になるのです。糖尿病の膵島移植はこうした、Ⅰ型糖尿病患者が対象になります。


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膵島移植の方法

膵島移植は、まず臓器提供者から摘出した膵臓組織を酵素でばらばらにして、膵島だけを回収します。これを患者の肝臓にある、門脈と呼ばれる血管に点滴注射します。門脈内が最も、膵島が定着しやすいためです。定着した膵島は、血糖値の増減を感知して、インスリンを分泌するようになります。

1か月ほど入院して治療し、通常は1回の移植で血糖コントロールが大幅に改善しますが、根治を目指して、移植は3回まで行われます。

膵島移植は臓器移植と比べて、メスを使わずに局所麻酔だけの1時間弱で終わりますので、患者の負担が非常に少ないです。ただし膵島移植の場合も免疫抑制剤が必要で、口内炎や高コレステロール血症などの副作用があります。


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