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子宮筋腫のマイクロ波治療

子宮筋腫のマイクロ波治療

過多月経の原因

月経血の量には個人差があり、同じ量でも不快に思う人も思わない人もいます。就寝中に布団が汚れる、月経中は必ず会社を休むなど日常生活に支障があったり、貧血になったりすると、「過多月経」として治療の対象になります。

原因はいろいろで、良性腫瘍(しゅよう)の子宮筋腫や、子宮内膜が筋層に入り込む子宮腺筋症のため、子宮内膜の面積が広がる場合のほか、血友病など血液が固まらない病気による場合もあります。1割ほどは原因が分かりません。

過多月経の治療には、ホルモン剤で月経を止める、低用量ピルで月経血の量を減らす、といった薬物療法があります。

しかしホルモン剤は、のぼせや肝機能障害、骨がもろくなる骨粗鬆症(こつそしょうしょう)になりやすいなどの副作用があって長期は使えず、低用量ピルでは症状をうまく抑えられないことが多いです。症状が重いと、手術で子宮を摘出することもありますが、約2週間の入院が必要です。


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子宮筋腫のマイクロ波治療

マイクロ波治療は、超音波画像で見ながら、膣(ちつ)から子宮に細い管状の器具を入れ、先端からマイクロ波を出して子宮内膜を加熱、壊死させます。

患者は麻酔をかけ、あおむけになります。子宮の大きさ、変形の程度により差はありますが、治療は数分から数十分で終わります。手術に比べ体への負担が少なく、2泊ほどの短期入院で済みます。1995年にイギリスで始まり、これまで欧米などで1万例が行われています。

子宮は温存できますが、妊娠・出産を望む人は対象になりません。子宮内膜の表面から7ミリほどの深さまで壊死させるため、着床できなくなるからです。子宮内膜全体が壊死した場合、治療後は無月経になりますが、患者の希望で、子宮内膜の一部を焼かず、少量の月経血を残すことも可能です。

大阪市立大病院は独自に先端が湾曲した挿入器具を開発、子宮筋腫や子宮腺筋症により変形した子宮でも、隅々まで焼けるようになりました。

ただし子宮筋腫では下腹部の痛みなどの症状も併せ持つことが多いですが、この治療は出血を減らすことが目的で、痛みが軽くなるとは限りません。

このため、まず筋腫だけを摘出する手術や、超音波で焼いたり血管をふさいだりする別の治療を検討し、こうした方法が難しい時に限って勧める医療機関もあります。保険は適用されません。


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関係医療機関 大阪市立大病院

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